オーダーメイドのご依頼:超特大たわし

1,2ヶ月前の話だったのですが、すっかりご紹介するのを忘れていました。

いつもお世話になっている方から、国産シュロ皮を使ってとにかく大きなたわしを作って欲しい。というちょっと変わったオーダーメイドのご依頼をいただきました。
なんでもその方が主催するイベントで、たわしの事を紹介したいので目印として大きなたわしを飾りたいとのことでした。

数年前にもテレビ番組からの依頼で大きなたわしを製作したことがあったのですが、今回も今ある設備で作ることができる最大の大きさの純国産たわしをさっそく作ってみることに。

では、作った超特大たわしを皆さんにもお披露目いたします!

うん?写真にすると大きさが分かりづらいですかね?
それではこちらはどうでしょう?

比較するものがないのでまだ分かりづらいですね。
では弊社の棕櫚束子 小サイズを横に置いてみましょう。


どうでしょうか? 全く大きさが違うことが分かってもらえるかと思います。
小サイズのたわしが縦 約10cmなので、だいたい3~4倍!
サッカーボールよりもうひと回りほど大きいサイズの棕櫚たわしは、意外に軽くてフワフワしたさわり心地。シュロとステンレスの針金は他の原料に比べて軽いのが特徴なのですが、普段手のひらサイズのたわしを使う場合はあまり感じることが少ないその軽さもこのサイズになるとすぐに分かりますね。

手元には撮影した写真があいにく無かったのですが、その後本番の会場ではきっちりと役割を果たして存在感をだしてくれていた(たわしばかり見ていたんだから当たり前かも知れませんが)ので一安心でした。
もちろんこちらは非売品になりますが、高田耕造商店ではこうした?オーダーメイドのご注文も販売店様だけでなく、個人の方からもお受けしております。
どんな使い方をしたくて、素材や形はどういったものが欲しい。などご要望はできる限り対応させて頂きますので別注品のご依頼などありましたらお気軽に弊社までお電話[073-487-1264]、メールなどでお問い合わせくださいね。

ただの日用品と伝統工芸品


「たわしとか箒って昔からあるし、職人さんの手作りで作られてる伝統工芸品なんですね」

あまり高田耕造商店のことをご存知でない方は、そう思っている方も多いかと思います。ですが、実は私たちは自分たちが作っている製品は歴史ある伝統工芸品としてではなく、ただの日用品であり続けたいと考えています。

伝統工芸品の中には、現代の生活でもぜひ取り入れたい素晴らしい物を作り続けている所がある一方、たわしや箒が普段づかいの日用品ではなく「伝統工芸品」として権威を持ってしまうと、作る側が考案された当時の文化、技術を残そうとするあまり現代の生活スタイルに合わせたものづくりをしなくなる可能性もあります。

産業が盛んだった当時は実用品として重宝されていたものでも、文化として保護されることでただその製品を守るだけになってしまえば、懐かしさを感じた人が購入するだけの趣味の品になってしまったり、もしくは美術品のようにとても高価になってしまい、気兼ねなく使うことができなくなってしまうため、いつしかその製品は消えてしまうでしょう。

棕櫚山で再び子供たちが遊び回れる日が訪れるまで

昨年の夏祭りでの出店時の様子。真剣にたわし作りをしている子供たち


それではいけません。私たち高田耕造商店の使命は、かつて棕櫚が生い茂っていた野上谷の山々を再生させ、自分の子供たちの世代にまで繋げていくことです。それがかつては代々、紀州野上谷の棕櫚の恵みで生きてきた私たちにとっての責任でもあります。

そのためには、自分たちが代々受け継いできた職人の技術をベースにしながらも、シュロ製品をご存じの方にはもちろん、若い世代の人たちにとっても肩肘張らずに上質な日用品として毎日使ってもらえるような、ものづくりを心がけなくてはいけません。

その意味では高田耕造商店の製品はいつまでも「ただの日用品」でありつづけたいと思います。

高田耕造商店の製品作りのモットー

私たちが製品を作る際、いつも心がけている考えがあります。

  • 昔から伝わってきた物の良さはそのままに、現代の新しい知識、技術を積極的に取り入れること
  • 自分たちが考える最も良い物を合理的な手段で作ること

もし手作業より機械で作るほうがいい物ができるなら迷いなく私たちは機械で作ることを選ぶでしょう。ただ最高の物を作ろうと考えるとギリギリの部分まで感覚で微調整ができる職人による手作業が最も良いと今は判断しているため、全ての工程を手作業で行なっているだけとも言えます。

「今までみんなやってきたからと言って同じ物を同じやり方で作りたくはない。
そんな風に色々考えてると仕事がおもろいやろ?(和歌山弁で”面白いだろ?”) 仕事は面白なかったらあかんねん。」

最後に高田耕造商店の代表であり職人である高田 英生の口癖にしている言葉で締めたいと思います。

安心への取り組み<産地表記>

先日撮影した棕櫚山を栽培している地域の風景。かつてこの辺り一帯は棕櫚の木の大産地だったそうです。


たわしに限らず、普段何気なく見ている商品が本当はどこの産地で、どのような方法で作られているのかといったことは現代ではその商品の機能性(食べ物なら味)、価格と同じくらいとても大切な事だと考えている方も多いかも知れませんね。

私たちが作るたわしや箒といった棕櫚製品は、どれも直接肌に触れたり、長い間お手元に置いていただくことが多い物ばかりです。そのため高田耕造商店では、できる限り日本国内の原料で、農薬・消毒薬など化学薬品を使わずに、日本の職人の手作業でしか作れないものを、その時考えられる最高の品質で、みなさんの元までお届けしています。
そうして安心して私たちのたわしや箒を使ってもらえるよう、今回は産地表記について私たちが行なっている取り組みをご紹介いたします。

 

高田耕造商店の考える国産製品とは

生産地、製造元の表記で書かれている日本産。生産工程の全てをその産地で行なっているという意味で使われているように思ってしまいますが、現状は残念ながら、工程のほとんどを人件費や原料の安い海外で済ませ、製品への包装といった最終工程だけを行えば生産地に日本産という表記をしても問題がありません。
そこで高田耕造商店では独自に、どなたでも安心して私たちの製品を購入していただけるよう下記に記載した項目に該当する製品のみ「国産」と「純国産」という2段階に分けて表記しています。

 
■"国産"製品
製品:やさしいたわしシリーズ、棕櫚箒など。

  1. シュロ繊維は海外からの輸入原料を使用。
  2. その他の原料については、できる限り生産地が追跡できる原料のみを使用し、海外製の原料の場合はその情報を取扱説明書やホームページ上にて公開
  3. 製造工程の全てを和歌山県の自社工場、または全国各地の職人に依頼し、日本国内で最初から最後まで行う。

■"純国産"製品
製品:紀州上谷産棕櫚束子。

  1. シュロ繊維は地元、和歌山県内で再生活動を試みている棕櫚山から採取した原料のみ使用
  2. その他の原料については、できる限り生産地が追跡できる原料のみを使用し、海外製の原料の場合はその情報を取扱説明書やホームページ上にて公開
  3. 製造工程の全てを和歌山県の自社工場、または全国各地の職人に依頼し、日本国内で最初から最後まで行う。

 
国産と純国産の違いは、原料まで全てを国産品を使っているかが異なり、その他製造に関してはどちらも全て自分たちの手により一つひとつ作り続けています。

原材料のシュロについては、国産の棕櫚繊維というのは数十年前に途絶えてしまった産業のため、現状は私たちが以前より再生を試みている棕櫚山から採れるわずかな棕櫚皮のみしか採取できません。棕櫚山の再生には20年は掛かると言われています。そのため品質も良く価格、供給が安定している中国産の原料は棕櫚製品づくりには現状欠かせないため、高田耕造商店では、国産品と、純国産品の2種類の表記に分けて販売しています。

この産地表記については今後、食料品では最近よく目にするようになったトレーサビリティ(追跡可能性)の考えを進めて、シュロを含む各原料の産地の公開や製造工程の紹介といった情報の公開も逐次行なっていこうと思います。

高田耕造商店が考える品質管理

一つひとつ丁寧に作ることでしか最高の品質のたわしは生まれません

たわしの品質管理とは

たわしは主にキッチンやお風呂、トイレといった水まわりの掃除道具で、その固さと繊維を生かしてガンコな汚れ落としに使われる場合が多いと思います。
すぐ汚れて捨ててしまいたくなるのだから、とにかく安く、使えれば何でも良い。

と、使う人はもとより、売る側・作る側の人間もそう考えて、たわしを扱ってきていました。
それは残念ながら安価に売られるような海外からの輸入品だけでなく国内でも程度の差はあれ、そんな風に作られてきていたように思われます。

 

大きさがバラバラで当たり前。しばらく使えればどんな状態でも良い。

だから、同じ商品でも大きさはバラバラで当たり前。繊維が足らず針金がいっぱい見えているような隙間だらけでも当たり前。使い始めから毛がバサバサ落ちても当たり前。

ひとつひとつに手を掛けていたら、商売にならないんだから。早くダメになってくれた方がどんどん買ってくれるんだし、たわしなんてこんなもんでしょ?

なんだか、そんな声が聞こえてきそうです。

自分や家族、遠くても近所の人達のために作っていた、使う人の顔を思い浮かべながら作っていた時代には、職人は一つひとつ腕によりをかけて最高の物を作らなくてはいけなかったはず。
それが多少悪くてもいいからとにかく安く、早く、たくさん作れ。と、商品を買う側や職人から買い取って売る側の人間が求め続けた結果、作る側の職人たちもいつからか、そんな風に考えるようになったのかもしれません。

 

高田耕造商店が考える たわしの品質管理

高田耕造商店が作るしゅろたわしは全て、一番繊細な人のカラダや肌に使うことを想定して品質管理を行なっています。

最も品質を高くする必要のある人の肌への使用を前提にすれば、どんなに傷つきやすいと言われているテフロンやガラス、鉄なども人の肌に比べればずっと傷はつきにくい物でしょう。

なにより代表であり、職人でもある高田英生の想いとして、コストがかかるからと本当に良い物を作らず、手を抜いた商品を作り続ける従来の大量生産、大量消費の時代を続けるのではなく、もう一度作る人、使う人の顔が見える商売をしたい。
そのためには全ての商品を最高の品質で、誰に渡しても恥ずかしくないものづくりをしていかなくてはいけない。この想いを品質管理には徹底的に反映しています。

心材に使っている針金に繊維が少し足りず隙間から見えてしまっている

具体的にはこのような製品は検品段階で不良品として扱っています。

天然の素材を使って、職人が繊維の質を1つずつ確かめながら手作業で作っていくので、全く同じ商品というのは作ることが出来ないのですが、大きさが目に見えて違うものなどは製造段階できっちり測りながら作るためほぼ出ることはありません。

ただ、一般の方がこの写真を見ると、全く問題がないように思われるかも知れませんが、こちらは心材に使っている針金に繊維が足りず隙間から見えてしまっているため不良となっています。

その他にも

  • 毛先があまりに太い繊維は一本ずつ取り除く
  • 不揃いな毛先で形の悪くなった製品は×
  • シュロの樹皮の固い部分ばかりを使われて、固めのたわしとなった場合も×

といった点も検品時に確認しています。
どのポイントも現在流通しているたわしから考えると使うことができるから。と、そのまま商品になっている項目ばかりなのですが、高田耕造商店では、せっかく自分たちの商品を選んで手に取ってくれる方への私たちからの約束として、常に最高の品質のものだけをお客様にお譲りしたいと考えています。

やさしいたわし木柄シリーズ販売開始しました

高田耕造商店では、みなさんがたわしといえば、すぐに思い浮かぶ 通常タイプのたわしの他にも、各用途に特化した形状のたわしを製造しています。
その中でも定番商品として持ち手を付けた「柄付きたわし」のラインナップを販売していたのですが、以前より販売していました竹の根を加工した竹柄タイプの他に、先日よりブナを用いた木柄タイプの柄付きたわしたちが弊社ホームページ上でも販売となりました。

竹の根を火に炙りながら加工を施していく竹根は、和歌山県の橋本市という所で伝統工芸品である、へら竿作りの職人さんに依頼して作っていただいております。
この技術を持っている職人は現在和歌山県内では、ほとんどいなくなってしまいました。
その見た目の美しさと、技の素晴らしさに惹かれ商品企画を行った高田耕造商店にとっては、とても愛着のある素材の1つです。

反面、原料の確保がとても難しく価格が年々高騰していること。元々が根っこのため水を吸いやすく防水処理が必要。などいくつか課題がありました。

そのため、もっと安定した供給のある木材で、しっかりと持ちやすい形など、細かな部分で私たちのこだわりに対応してもらえる職人がいないか、以前より模索していました。
そうして今から約一年ほど前、地元の和歌山にある木管職人の方とお会いすることがとうとうできました。

製造風景。高速で回転する木管に刃を当てながら削っていきます。

見ていると、とても簡単に思いのままの形に削っているように見えますが、素晴らしい職人技でした。

職人の方と試作をいくつも重ね、出来上がった木柄は、手になじむ質感に水にも弱くないドイツ産のブナを使用し、木のナチュナルな感触を残すためあえて防水処理をせず無垢のまま仕上げています。
どちらかと言うと和のイメージが強いたわしですが、この木柄タイプは現代的な洋風のキッチンにも使いやすい自然な印象です。

こちらの木柄のやさしいたわしシリーズは、これまで以上に多くの方に使っていただきたいとの想いもあり、たわしの形状によらず全て1600円(税抜)で販売しております。
用途によって繊維の長さから形状の異なる様々なタイプを取り揃えておりますので、お好きな形をお選びくださいね。

柄付きタイプの最大の利点は、手を濡らさなくても食器を洗えるということ。
手荒れが気になる方や、親しい方へのプレゼントなどにもぜひご利用いただければと思います。
お電話やファックス、ホームページからのご注文でプレゼント包装ご希望の方は一言その旨お伝えいただければご対応いたしますのでお気軽にスタッフにまでお伝え下さい。